KJ17307、165x107cm、アゼルバイジャン, アンティークキリム

キリム マイギャラリー

キリムNo.: KJ17307

産地: アゼルバイジャン, アンティークキリム

寸法: 165x107cm


1998年、キリム屋さんがオーナーズルームの木箱のカギを開け、うやうやしく取り出し広げたキリムは、毛布のようにしなやかな繊細な織物です。自然光の下、ウールはまるで絹のような輝きを見せています。室内の電燈の下に置かれたキリムには、あちらこちらに小さな穴やほつれが見えます。が、艶やかな上等のウールは、藍と臙脂(えんじ)の深い色調を一層引きだし、細やかなジジム織りとの美しいハーモニーを奏でていました。
思わず、「すごい!」が口にでたほど、このキリムの力は、群を抜いていました。

約150年位前に織られたキリムです。アゼルバイジャンには、昔からこのように細かい上等の織物が伝えられています。孤立した山岳地帯の多い地域であり、外部の影響を受けることなく伝統が守られてきたお蔭で、私達は伝え継がれた文化を目にすることが出来るのです。
移動の際、ラクダの背に置かれた自慢のチュアル(衣類袋)は、さぞや人目を引いたことでしょう。先祖からの教材であるようにすべてが素晴らしいチュアルは、ある時期に、一枚の布に広げられ、タペストリーとして、テントの中を飾り、その後、床敷きとして使い継がれてきました。お蔭で、ウールの無駄毛がすっかり取れ、本来のツヤが出てきたのです。

問屋さんは言いました。「我々の先祖は、キリムが擦れたり、穴が開いたりしたら、そこを補修して使い継いできた。本来、そうすることがこれを手にするお客様には、望ましいことだと思うが、このキリムと同じウールが今では手に入らない。
今の糸はこのようなツヤがなく、キリム本来の美しさを壊してしまうから、一枚のアートとしてこのままを受け入れてくれる人との出合いを待っているんだ。それが、伝え継いできた先祖への礼儀であり、このキリムへの評価だと思う。」
遠くに目をやりながら、伝統を誇らしげに語る問屋さんです。

表情豊かなアートなキリムを作り上げたのは、織り手、使い継いできた子孫、そして光、空気と時間の自然の力です。150年もの間、誰もが賞賛し、愛してきたキリムが発する時空を超えた力は、大きな贈り物として、持つ人に沿ってくれることでしょう。



眼=邪視除け、 ドラゴン=豊かさをもたらす、狼の口=邪視除け


▲トップに戻る