KJ8245、224x122cm、ロシア、カラバ、オールドキリム

キリム長さ 2m以上, 商品

キリムNo.: KJ8245

産地: ロシア、カラバ、オールドキリム

寸法: 224x122cm

価格: 242,000円

アナトリア地方で花柄を織る伝統は、トルコ東部にしか見られません。この地域には、カフカスのカラバ地方から移住した人々が住み、カラバの流れを汲む人々の織物と推測されています。

カラバキリムのフィールドは、黒、濃茶、濃紺、天然の黒い毛など暗い糸が、花文様には明るい赤、ピンク、オレンジなどの暖色が使われています。これらのキリムは主に壁掛けとして使用されており、古いのにコンディションが良い、美しいキリムに時々出合えます。多くのカラバキリムの織りは細かく、横糸をこれでもかと言うほど詰め込んでおり、その丈夫さは100年を目指せるキリムであること、太鼓判です。が、残念なことに、現在の技術力は、これらのキリムを超えられず、カラバオールドキリムのほとんどが、コレクションの対象となっています。

通常、型紙を使わないで織りをする習慣のキリムの織り手が、斜めに柄を走らせるには、感性より計算が必要です。「ボーダーに花柄を散らし、フィールドはシャキッとした斜め柄のかわいらしいキリム」が彼女の出来上がりのイメージだったのでしょう。
そこは感性豊かな織り手です。織りの挑戦は大らかに始まりました。斜め柄はゆらり~ゆらり揺れています。ボーダーの花柄も遊びがあります。織り手は日々、技術力を鍛えながら、来る日も来る日も織りを続けます。ようやく思い通りに手が動き始めたのは、3/5まで進んだころです。その先の柄はシャープさを加え、彼女の逸品が出来上がりました。

濃い天然のウール以外は、化学染料が使われたオールドキリムです。糸の太さは通常より幾分太めですが、斜め柄を織るには妥当な太さです。キリムとの付き合い方は様々ですが、こんな想像をしながらキリムを眺めていると、その織り手の姿と空間が生き生きと浮かんできます。


水の流れ:生命を支える水が、常に身近にありますようにとの願い


▲トップに戻る