KJ13560、187x70cm、シャルキョイ, アンティークキリム

商品, 逸品キリム

キリムNo.: KJ13560

産地: シャルキョイ, アンティークキリム

寸法: 187x70cm

価格: 473,000円

1995年秋、敷物専門店街アラスタ・バザールを、一軒一軒じっくりと回っていた私たちの目に飛び込んできたのがこのキリムです。初めて目にする華やかでコクのある赤色に惹かれました。又、それが100年以上前の織物であることに、もっと驚かされました。

これは、ヨーロッパ側トルコ、シャルキョイのキリムです。
当時、キリム初心者の私たちは、初めて見る不思議な赤色が、東欧系の遊牧民のものであり、この赤にコチニールと呼ばれる動物性染料が使われているらしい事を教わりました。

シャルキョイのあるトラキアは、西はマケドニア、北はブルガリアと黒海、南はエーゲ海に囲まれた地域で、トラキアの東部がトルコ・ヨーロッパ側となっています。様々な文化が行き交った地域は、昔から文化が発展し、人々は詩や音楽を楽しむことを日常としていました。異文化との交流が高い文化につながり、このように繊細な織物が生まれました。

どこまでも薄さを目指したキリムは、細いのに強い縦糸と横糸を使い織られています。
キリムは、アナトリア地域のどこよりも繊細で、アナトリアでは見ないコクのある赤色です。1995年に手に入れ、20年の時間を加えたキリムは、とうにアンティークは過ぎました。なのに、印象的な赤色は全く力を失なっていません。スタッフに撫ぜられ続けたお陰でしょうか、広げるたびに見せる艶やかな表情は、美しさを増しています。

19世紀、オスマントルコの時代、この地域は、北アフリカのカナリア諸島からの動物性染料コチニールを使った織りの全盛期でした。コチニール独特のこってりした紅赤が見事なキリムは、今では、贅沢なアンティークキリムとして君臨しています。

シャルキョイの伝統を身に付けた高い力量の織り手が、この赤色を作るのに一体何を加えたのか?織り手しか答えを持たないのが100年以上前のキリムです。当時を想像しながら、キリムからのエネルギーを浴びれば、毎日が笑顔と元気に包まれること請け合いです。


ドラゴン=豊かさをもたらす 足かせ=友愛 チェスト(箱)=子孫繁栄 
エリベリンデ(腰に手を置く女性)=繁栄、多産、豊穣


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