KJ8244、198x143cm、カフカス, アンティークキリム

商品, 逸品キリム

キリムNo.: KJ8244

産地: カフカス, アンティークキリム

寸法: 198x143cm

価格: 396,000円

1991年に手に入れたキリムは、当時よりも20年古くなったアンティークです。
大通りに面した大きなウインドウに堂々と飾られていたキリムは、しっとりしてしなやかな表情がきれいで、使い込んだ柔らかさと透明度の高い色調がぴったりマッチしていました。キリムを始めたばかりの私達でも、この輝くキリムが別格であることは、瞬間に理解出来ました。

織り手は、細い糸のような綿糸を縦に、その何倍もの太さのウールを横糸に使っています。これだけ太さの違う糸ですと、洗濯の際につれたり、ちじみが出たりしがちですが、このキリムの場合、上級の腕を持つ織り手の技術と黄金の羊のお蔭で、まったくそのような心配がありません。緻密な仕事の出来る織り手であればこその仕事は、無駄毛がすっかり取れたキリムの表情を一層エレガントに、しなやかに見せています。

このキリム、見れば見るほど、アメリカのナバホ・インディアンの柄に似ています。トルコのトロス山脈に位置するムットにも、似たデザインが伝わっています。
標高が2000m近く、緯度の近いナバホとムットは、キリムの色調は茜と天然の羊の色です。それより北にあるカフカスも、やはり茜と天然の羊の色がベースですが、藍色が使われているのが、彼らとは違った特徴です。

どの地域であれ、織り手たちはそこにある素材を使い織り続けました。
織り手は、限られた素材を最大限生かす方法として、自分の技術を磨き続けたのです。
技術さえあれば、ウールは綿糸のように、綿はまるで絹糸のように細く撚れます。自分のイメージに近づく努力が、織り手たちの技術を磨き、感性を鍛えました。
世界中で織りをした女性たちが求め続けたのは、今以上のキリム作りです。無心で織る事に集中する織り手たちの技術もセンスも、無限に磨き続けられた結果、世界の各地で似たキリムが生まれたのも頷けます。



眼=邪視除け 星=幸せへの願い 櫛=幸せな結婚を守る 鳥=幸せの予感


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