KJ13116-B、51x140cm、カフカス、アゼルバイジャン、シルヴァン、アンティークキリム(ウール/ウール)

商品, 小さなランナー

キリムNo.: KJ13116-B

産地: カフカス、アゼルバイジャン、シルヴァン、アンティークキリム(ウール/ウール)

寸法: 51x140cm

価格: 93,500円

惚れ惚れするほど見事な織り、独特の深い赤色、1995年に出合ったアゼルバイジャン、シルヴァンは、当方のコレクションルールでアンティークキリムになりました。逸品キリムでご紹介している、KJ-13116の一部だったものです。

問屋さんが広げてくれた精緻な織りの、初めて目にする独特な赤色のキリムは約3mもある大きなキリムでした。ハレの日や親類が集まる日、そして神様からの贈り物と呼ばれた旅人の突然の来訪などの日に、お客様を歓迎しながら、一家の主婦である織り手の織りの実力を披露する目的で、テントの中央に敷かれました。

気を惹かれる赤茶色です。アゼルバイジャンには「グルムズ」と呼ばれる赤虫がおり、これが動物染料で最高の赤紫色であるコチニールのような色を出すと聞いていました。当方の染色をするスタッフが「グルムズ?」と聞くと「グルムズ??」「この発色は植物じゃない、動物染料だと思うよ。君たちの方が詳しいね?」との返事が返ってきました。
赤色を出す植物は、茜の根、サフラン、ザクロ、クルミなどです。どれかの植物とグルムズが合わされ染め上がった色がこの色のようです。
「資料を残す習慣のなかった遊牧民の織物は、どの色も神様からの贈り物さ。」と、真顔で話す問屋さんでした。

緻密で深い色調の織物は力があります。原型は、よほど広い部屋、もしくは何もない部屋にはぴったりのキリムでしたが、端にインクをこぼしたような大きなシミがありました。
推測ですが、モスクに寄進された最上質のキリムを手に入れたキリム問屋さんが、書かれたモスクのナンバーを取り除こうとし、かえって大きなシミにしたようです。

沢山の人々から称賛され大事にされてきたキリムは、二つに分けられました。
カットされた方は細かいステッチを掛けました。もう一方は、織り手があきれるほどの時間をかけ丁寧な始末をしており、そのままです。あるがままの状態を文化としてお使いいただける方との出合を楽しみにしております。

タペストリー、パーソナルチェアー、小さいソファー前や廊下などに使いやすいサイズと価格になった見事なアンティークキリムは、どこに置かれても不思議なほどその空間になじみます。



眼=邪視除け、水の流れ=生命を支える水が常に身近にありますようにとの願い

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