KJ37154、220x30cm、コンヤ、ベイリーオールドキリム(ウール&ヤギ/ウール)

商品, 小さなランナー

908KJ37154-F 220x30cm

キリムNo.: KJ37154

産地: コンヤ、ベイリーオールドキリム(ウール&ヤギ/ウール)

寸法: 220x30cm

価格: 58,000円 (税別)

さりげない茶と白の縞柄ですが、様々な工夫と熟練した織り手の高い意識が、織物から垣間見えます。

夏が来ると家畜の群れを連れ、涼しい山の緑豊かな放牧地に移動する遊牧民です。神聖と思われる場所にユルト(円形テント)を建て、夏場、野営する生活はヤイラとして知られてきました。この時期が長い織物を織るチャンスです。

織り手は、地面に水平に長さが30m近い簡易織り機を作りました。
時間をかけ集めた天然の羊の茶色を、濃く暗い茶、明るい茶とそのままの色に染め分けました。白い天然ウールは、白のままとライトベージュに染めています。チャコールグレーは天然のヤギの毛で、この直毛を糸に撚れるのは熟練した者のみです。織り手はそれぞれの色と糸を組み合わせ、違った表情の縦糸を撚っています。
微妙に染め分けた色調は、光により色の重なりが複雑で深い表情を見せます。人目に触れる事を意識した織り手の挑戦です。

縦糸が表面に出る織り方は、イラン、アフガニスタンやウズベキスタンなどに見られる、ジャジム織りです。トルコでもこの技法はありますが、特に呼び名はなく、「縦糸が表面になる平織り」と言っています。

カーリーな羊の毛と違い直毛のヤギの毛は、撚るのに羊の何倍も時間がかかりました。長い縦糸は見事に織り機に張られ、茶色のウールを横糸に入れながら織りを進めました。
織り上がった当時、羊とヤギは馴染み合い、難しさを見事にクリアーした布は、微妙な色の違いを見せるおしゃれな布として評判を呼んだ事でしょう。

しかし、長い時間使われ続けた結果、撚られた直毛の山羊の糸はその撚りが戻ってしまい、なめらかな羊の糸との違いが織りのぼこぼこ感になってきました。高度な織り手の技術を持ってしても、素材の扱い方が難しいのがキリムです。

どこまでも終わりのない織り手の挑戦が、キリムの文化を支えてきました。
布を知れば、このような表情のある布もかわいいものです。




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