メンテナンス

キリムのお手入れ

 

中近東で暮らした遊牧民が織った世界で一枚しかない織物がキリムです。そんなキリムを身近に置き毎日眺められるのは、大変贅沢なことです。

キリムは、日常のお手入れ次第でより長く使えます。
物によっては、アンティック(100年~)、あるいはそれ以上を目指せるキリムもあります。一枚しかないキリムは、次のような注意をしながらお手入れください。

日ごろのお手入れは、掃除機で汚れを取り、時々、戸外で陰干しをします。

1.掃除
お部屋を掃除する際、キリムにも掃除機をかけてください。掃除機は「弱」で、やさしくかけます。ゆっくりヨコ糸に沿ってかけます。数ヶ月に一回位、戸外陰干しをしながら軽くキリムをたたき、表面に付いている誇りを落とします。
キリムのウールは100%の油抜きをしておらず、通常のお手入れをしていれば、虫はつきません。

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キリムは、植物染料あるいは化学染料で染めた糸が使われています。染色された糸は、水洗いすると色落ちすることがあります。ご自身で水洗いをする際は、濡らしたタオルで濃い色の部分をこすってみます。タオルに色が付くようなら水洗いは禁物です。洗濯屋さんにお願いしてください。

2.洗濯
どんな小さなキリムでも、手織りの一品物です。洗濯は、基本的には、ドライクリーニングでしてください。水洗いも出来ますが、洗剤の分量、水の分量、擦り方などで、よれたり、色が出たり、糸の撚り(より)が戻ったりしてしまう事があります。

3.保管
洗濯から戻ったキリムを保管する場合、必ず風通しの良いところにビニール袋から出して置いておきます。
また、洗濯をせずに保管する場合、必ず通気性の良い所に置きます。ビニール袋の中に密閉しますと、空気が通らず、虫やダニが湧く原因になります。

 

キリムの修理

 

 

キリムはそれぞれの部族が、先祖代々織り継ぎ、使い続けてきたものです。

尊敬する誇らしい先祖伝来のキリムは、代々、大事に使い継がれました。キリムにうっかり穴をあけたり、使うことにより糸が薄くなったりした部分には、糸を足し強く丈夫にし、次の世代に使い継いでいきました。彼らは、誇らしい先祖伝来のキリムを「土から生まれ土に還す」という精神のもと、最後まで使い切りました。

キリムズジャパンでは、糸、織りを知りつくしたプロが修理をしています。

修理の際使用する糸は、すべてトルコより持ち帰っています。
キリムを仕入れた各問屋さんで、必ず修理糸を用意してもらいます。それが修理の際、一番近い糸になるからです。

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後は、修理人の腕次第。当方の修理は大変にきれいです。なぜなら、一針一針楽しみながらする仕事だからです。

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