KJ37087、70x45cm、コンヤ、アンティークジジム織り(コットン/ウール)

キリム長さ 90cm前後, 商品

キリムNo.: KJ37087

産地: コンヤ、アンティークジジム織り(コットン/ウール)

寸法: 70x45cm

SOLD OUT

化学染料の赤、オレンジ、ピンク、黄、紫とライトベージュ、そして白いコットンが使われたジジム織りは、化学染料だからこそ出せる色調がかわいらしい織物です。
当時、ようやく手に入れたあこがれの化学染料を前に、ワクワクしながら構想を練る織り手が見えます。

100年以上前の織り手達は、身の回りにある植物で染色をしていました。1866年、ドイツで生まれた化学染料は、アッという間にトルコの織り手達にも伝わりましたが、お金が必要だった化学染料をこれほどたくさん使えたのは、部族の織りの達人のみでした。

祖母が孫娘に贈った小物入れは、植物染料では出せないその色調が誰からも珍しがられ、大事に使い継がれ、撫ぜられてきました。お陰でツヤツヤした表情でツルツルした触り心地が気持ち良い、愛らしい古布になりました。

触り心地の良さは、縦糸に使われているコットンのお陰です。
大事な小物入れをいつまでも使えるように、織り手はウールより丈夫なコットンを縦糸に使っています。撚り上がった強く細い丈夫なコットン糸は、縦糸には白過ぎました。織り手は、使い込むほど白さを増すコットンに薄く藍色を掛け、白さを落ち着かせています。

織り手がイメージした小物入れは、化学染料のきれいな色が整然と並ぶキリムです。各段の柄はそれぞれ違った色糸で、規則正しく描かれています。各段が同じ印象であることが、技術の高さと正確さを表すと考える熟練した織り手のこだわりです。
各段に配されたアクセントの白いコットンがそれぞれの色糸を浮き立たせ、100年以上使い込んでもきれいさが変わらないキリムを作りました。

織り上がった当時の色調を100年の時空を超えて見せる古布が、大人の宝物として身近に置かれたら、織り手とつながります。
水洗いが不十分だったせいでオレンジがかすかに滲んでいますが、これも含めて伝統です。



 眼=邪視除け、 チェスト(箱)=子孫繁栄、 イヤリング=幸せな結婚を願う、 エリベリンデ(腰に手を置く女性)=繁栄、多産、豊穣


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