KJ39019、35x35cm、カフカス、アゼルバイジャン、シルヴァン、アンティークキリムクッション(ウール/ウール)

クッション, 商品

キリムNo.: KJ39019

産地: カフカス、アゼルバイジャン、シルヴァン、アンティークキリムクッション(ウール/ウール)

寸法: 35x35cm

価格: 16,500円

シルヴァンのアンティークキリムは、無駄毛が無くなり、糸の芯が見せるシルクのように艶やかな表情は時空を超えた美しさで、見る者を魅了します。

アゼルバイジャンの中央部にあるシルヴァン平野は、山岳地帯であるにもかかわらず、農地として耕作されてきました。農民たちは家畜を飼育し、乳製品を生産し、毛の改良に努め、毛を紡ぎ、糸を染め、織ると言うリズムある生活を営んできました。

この地域で伝統的に織り継がれてきたのは絨毯です。
キリムの数は少ないのですが、精緻な織りと深い色調、そして上等のウールのキリムは、世界中から高い評価を受け、品薄も手伝い大変な貴重品として、コレクターの熱いまなざしを集めています。

機械で撚られたかと勘違いするほど、その縦糸も横糸も細く強く滑らかです。シルヴァンに伝え継がれているアンティークキリムの質がほぼ同じであると言う事は、どの時代も、同じあるいはそれ以上の技術を身に付けた織り手達がいたのです。
農耕という定住生活のお陰で、織り手たちはじっくりそれぞれの作品作りに向かえた事が、飛びっきりのキリム作りの大きな要因に思えます。

この地域特有の深くやさしい赤色は、時間が褪色させ、柔らかく上品な優しさを見せています。藍色も青色も説明の必要がありません。
織りの達人は、この地域でアクセントに使われる白いコットンを、さりげなく気にならない程度の分量に抑えています。古くなるほど白さを増すコットンに、100年後、150年後のキリムの雰囲気を想像しながらの作業だったのでしょう。
この様な織り手達が100年以上前の世界を垣間見せてくれるキリムに、溜息が出るばかりです。

茜部分にも、藍色部分にも使い継がれながら入れられた大きな修理が、目を凝らすと見えます。しかし、糸の太さも織りのタッチもほぼこれを織った織り手に近く、受け継がれたDNAに感心することしきりです。



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