KJ13520、200x116cm、東トルコ、ワン、セミオールドキリム

キリム長さ 2m以上, 商品

キリムNo.: KJ13520

産地: 東トルコ、ワン、セミオールドキリム

寸法: 200x116cm

価格: 198,000円

1995年に購入し、ストックルームの奥で長い間冬眠していたキリムです。宝物を見つけた気分で広げたキリムは、当時と変わらない晴れやかな表情で幾何学文様が新鮮です。

私達がキリムを始めた28年前のマーケットは、赤と藍と白の力強いエスニック柄の東トルコのキリムで埋め尽くされていました。コントラストの強い色調と柄付の異文化に強く惹きつけられ、飽くことなくマーケット通いをした事が、懐かしく思い出されます。
良質のウールが使われたクルド族のキリムは高い評価を受け、エスニックの流行とマッチし、たくさんのキリムがインテリアアイテムとして海外に嫁いでゆきました。
クルド族の成功は、その後のマーケットに様々な部族が進出するきっかけにもなりました。

当時、古い良質のキリムが品薄になった事もあり、クルドの問屋さんは伝統を重んじながらも、現代にマッチするオリジナルキリムの生産を始めました。伝統的な寸法と柄を少し小さくすると、このキリムのように、使い易く、やさしい雰囲気になりました。

問屋さんが化学染料で染めた鮮明な色糸を、織り手は自分の創造するデザインを念頭に選びます。赤、藍、黄土色、草色、ライトグレーを決めた織り手が、ベースになる地色の上で、色使いを楽しんでいる様子が伺えます。織られて40年近くなるのに、古さは全くなくむしろ新鮮さが伝わります。

この織り手は若い人に違いありません。伝統の幾何学文様の間に動物を織り込んでいます。
これらの動物は、イラン、セネのクルド族の柄です。ルーツは同じクルド族であり、イスタンブールのマーケットにもたくさんのセネキリムがありました。そこから刺激を受けた織り手は、問屋さんからの注文キリムに、トルコでは使わない具象柄を織り込んだのです。

いつの時代も、先祖からの伝統を守りながらも、自身が感じている風や目に映る風景を織りに表現したい感性豊かな織り手達です。この様な好奇心も、キリム文化を支える大きな原動力です。現代の織物であればこそ、この様なスタイルで自己主張する織り手達に、エールを送りたくなります。これは40年経過しましたが、使われていない新品キリムです。




目=邪視除け、星=幸せへの願い、羊の角=繁栄、たくましさ、鳥=幸せの予感、
エス字フック=鍵、櫛=幸せな結婚を守る、


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