KJ2095、405x148cm、コンヤ、アンティークキリム(ウール/ウール)

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キリムNo.: KJ2095

産地: コンヤ、アンティークキリム(ウール/ウール)

寸法: 405x148cm


我社の重鎮のご紹介です。
29年前、何回か尋ねた問屋さんはオーナールームに私達を誘いました。通された奥の広い部屋に敷かれたキリムは、自然光の下、神々しい表情で私達を迎えてくれました。
当時、初心者であった私達にも、一目瞭然、このキリムの素晴らしさが伝わってきました。
光り輝く色、艶やかなウール、重厚感をたたえながらも暖かく落ち着いた雰囲気、柄のどこの部分を取っても絵になっているキリムです。

声も出さず見惚れている私たちに問屋さんは、「君たちが感じているのは、昔の自然からの贈り物をこの様に表現した織り手の力だよ。」と笑顔を見せました。
約30年後の現在、100年以上前の自然の豊かさがそのまま織り込まれたキリムは、当時以上の表情で、変わらず見る人に息を飲ませます。

11~13世紀、セルジュク朝トルコの都があったコンヤは、京都のような古都です。昔から多くの外国人が交易品を持ち行き交った街は、織り手の感性を鍛え、創造性を磨いてくれました。目にした新しい色出しをすべく、織り手は試行錯誤しながらも、心ときめかせながら、色作りに挑戦したのです。
織り手が染め出したどこまでも深く透明度の高い色は、肥沃な土地からの贈り物です。藍、赤、黄、黄緑、どれも艶やかに染まった上等のウールは、高度な技術を持った織り手により、しなやかに床に吸いつくように織り上げられました。

織り手は大きなキリムを左右2枚に分け織っています。大きなキリムは部族により、この様に分けて織り、出来上がった2枚を剥ぎ、大きな一枚にする習慣がありました。織り手達の感覚表現と言われるキリムで、この様に柄を合わせるにも高い技術が必要でした。

家宝として大事に使い継がれたキリムは、無駄毛が取れ、一層しなやかになりながらも、色調の褪色は見られません。100年以上前の織り上げられた当時の色が、目の前にあります。時空を超えた美しさに、キリムの歩いた道を想像したくなります。
誰をも魅了しながら歳を重ねてきたキリムを、ご覧に入れられることは幸せです。




星=幸せへの願い、 眼=邪視除け、 チェスト(箱)=子孫繁栄、 櫛=幸せな結婚を願う

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