キリムとは。

このページではキリムの概要をご説明致します。
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1.キリムの織り方

キリムとは、トルコ語で平織り全般をさします。この技法を日本では、綴れ(つづれ)織りと
呼んでいます。トルコのキリムはスリット織りとも呼ばれ、糸と糸の折り返しの間をあけます。
そのため、柄の輪郭がくっきりとし、メリハリのある、すっきりとした織物に仕上がります。
                        
 スリット織り                     ジジム織り                ズリ織り                          
2.キリムの呼び名と地域

キリムとは、トルコでの呼び名です。キリムの呼び方は、地域により異なります。イランではギリム、
アフガニスタンではケリム、カフカス(コーカサス)地方ではパラスなどです。早くからトルコキリム
がヨーロッパで愛好され、トルコの呼び名が、キリムの通称となっています。

これらのキリムを織り、用いてきたのは、アフガニスタンなどの東アジア、ウズベキスタン、トルク
メニスタンなどの中央アジア、トルコ、イラン、イラクなどの中東、アゼルバイジャン、アルメニア、
タゲスタンなどのカフカス地方、そしてモロッコ、エジプトなどの北アフリカにかけての草原地帯の
遊牧民や山岳地帯の牧畜民です。
3.キリムは遊牧民の暮らしの必需品

キリムは、草原や土獏(石ころだらけの土地)を移動し、テントで暮らした遊牧民や牧畜民の生活必需品
すなわち、家具でした。テントの中の敷物、寝具、間仕切り、壁飾り、ゆりかご、塩入れ、衣類や穀物を
入れる収納袋など、あらゆる用途に使われてきました。
これらは、生活に欠くことのできない生活必需品であり、テントという「住まい」を彩り、暮らしに潤い
を与えた装飾品や工芸品でもありました。また、キリムは婚礼用、礼拝用、モスクへの寄進用などとしても
織られました。
キリムとは、遊牧民にとって家畜同様、大切な財産だったのです。
      
4.遊牧民の暮らし

遊牧民とは、羊やヤギなどの家畜を連れ、水と草を追い求め、家財道具一式を持ち、移動を繰り返した
人々です。厳しい暑さ、寒さ、雪や雨などから身を守るのがテントでした。
女性たちは、毎日、家族や家畜の世話をしながらキリムを織り続けました。常に移動を繰り返す彼女達
の織り機は、幅が40〜80cmの水平織り機です。
   
5.遊牧民の宗教

遊牧民が西に移動を開始した当初、彼らの宗教は古代宗教であるシャーマニズムでした。当時、女性
たちは、鳥、花、木や目にする自然をキリムの中に織り込んでいったのでしょう。綴れ織りという
技法がそれを可能にしました。

このシャーマニズムがその後イスラム教と融合しました。イスラム教は、偶像崇拝を禁じており、
キリムの柄も幾何学文様で表現するようになったのです。が、遊牧民女性たちの自由な感性や芸術性
は、イスラム教の決まりに否定されることなく、彼女達の信仰心と一体となり、民芸品から工芸品
へと、ますますキリム文化を花開かせていったのです、
6.キリムの織り手

キリムの織り手は、遊牧民の女性たちです。彼女達は日々の生活の中、家族のため、自分のため、
キリムを織り続けました。また、キリムは花嫁の持参品でもありました。女の子が生まれると、祖母や
母は、その子の嫁ぐ日を夢見て、心からの幸せを願い、胸を躍らせ、せっせとキリムを織り続けたこと
でしょう。娘も5歳位になると、その傍に座り、見よう見まねで糸を作り、染め方、織り方、デザイン
をその感覚と手にしみ込ませていったのです。祖母や母そして娘が、精魂込めて織り上げた上等の
キリム持って嫁ぐ娘には、沢山の羊が、返礼として実家に贈られたのです。
   
7.上等なキリムとは

糸、染め、織りの3拍子が揃ったキリムをいいます。
上等の羊の毛を刈り、糸にし、染め、そして何年も何年も縦糸に横糸を往復させ、気の遠くなるほどの
時間と労力と愛情をかけて楽しみながら織られた、何十年も耐えうる丈夫な美しいキリムのことです。
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