KJ27005、84x49cm、トルコ、アナドルー、ベイリーオールドジジム織り(ヤギ/ウール)

商品, 逸品キリム

キリムNo.: KJ27005

産地: トルコ、アナドルー、ベイリーオールドジジム織り(ヤギ/ウール)

寸法: 84x49cm

価格: 93,000円 (税別)

30年近いトルコ通いのお陰で、時に、このような掘り出し物に出合えます。
テーブルの上に敷かれた織物は、ツヤツヤと輝く上等ウールの落ち着いた色調です。流れるような斜め柄で埋められた、手のかかった珍しいキリムです。

織り柄が斜めに入っている綾織り(あやおり)、あるいは斜文織(しゃもんおり)のような印象です。斜めに柄を付ける綾織りは、縦糸2本あるいは3本を横糸の上を通します。その後、1本の横糸の下を通す作業を繰り返すことにより、斜めの織り柄になります。

しかしこの織物には、縦糸が全く見られません。遠くから見ても、近くから見ても、柄は斜めに付いています。しげしげと眺めている私たちに、「技法は色糸を横に入れるジジム織りだよ。しかし、よく見てごらん、織り手は全体が織り上がった後で織物全体を色糸で刺繍している。織り手のオリジナルジジムだね。よく作ったよ。」と、問屋さん。

とても考えられない仕事をする織り手に、出合えるのは幸運だけではありません。
問屋さんは、私たちバイヤーの力量もしっかりチェックしながら、大事な先祖の織物を小出しします。伝え継がれた先祖の織物は、現代の問屋さんにとり、先祖を紹介し、現代を生きる彼らを紹介する大事な文化です。彼らが捉えるように、彼らに沿った気持ちや思いを受け止められる人のみに開かれたドアーがあるのです。

これはヤストクとトルコ語で呼ばれる、90x60cm位の小物を入れる袋でした。ヤストクは、枕、穀物入れや身の回りの大事な小物入れなどに使われました。現代の、ハンドバックのような袋に、時に、織り手は考えられない程のエネルギーを注ぎ込みます。

縦糸はヤギです。白、ライトベージュ、焦げ茶に色分けられた天然のウールで、丈夫な双糸(そうし)を作っています。双糸とは、2本の糸を撚り合わせる縦糸の作り方で、単糸(たんし)作りより時間がかかりますが、より強く丈夫な糸が100年以上の寿命をキリムにもたらします。

織り手は縦糸にヤギ、横糸はウールの茶で、ビッシリ目を詰めた平織り物を最初に織っています。織り上がった濃い茶の布に、色糸を横に入れるジジム織りの技法で、無心に柄を付けていきました。時々、現実に戻るのでしょう、斜めの線が、揺れたり、太くなったり、織り手の心の動きが読めます。
どこまでも今以上を目指す、創造力とチャレンジ精神にあふれた織り手の世界には、ゴールがありません。どこに置いても光を吸収して、光を発する古布です。



眼=邪視除け


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