KJ33557、174x130cm、東トルコ、シールト、アンティークバッタニエ(Battaniye)(コットン/ウール)

キリム長さ 2m以上, 商品

キリムNo.: KJ33557

産地: 東トルコ、シールト、アンティークバッタニエ(Battaniye)(コットン/ウール)

寸法: 174x130cm

価格: 280,000円 (税別)

東トルコ南東部の山岳地帯、シールトの少数部族が伝え継いできたバッタニエは、柔らかい上質のウールを起毛させた、ホワホワとした毛布の様な織物です。
2005年の春、訪ねた問屋さんの玄関先には、天然の黒や茶の柔らかそうな長い毛の織物が天井に届きそうなほど積まれていました。「何?」に、問屋さんは「彼の先祖の織物だよ。」と、スタッフの一人を指さしました。

東トルコの山岳地帯の冬の寒さは相当なものです。
暖房のない時代、テント暮らしの先祖たちは、工夫をしながら寒い季節を乗り切ってきました。トルコに通い始めて20年近く、初めて目にしたムートンの毛のような織物は、バッタニエ(Battaniye)と呼ばれ、正に、暖を取る目的も持った織物です。彼らはこれを、冬の間の敷物やタペストリー、そして、毛布や掛け布団として使ったそうです。
バッタニエには、柔らかいウールが必要です。多くは子羊のノドの毛であるコルクウールや、日に当たらない内側の毛、あるいは、春に刈る毛が使われたそうです。

これは三枚に剥がれたバッタニエです。昔のバッタニエはこの様に細く織られ、剥がれており、マーケットでは古さの証明として三枚剥ぎは貴重品です。
体に巻く事を想像しながら、織り手は縦糸に細く強く撚ったコットンを使っています。織り機に縦糸として張る際、軽さが必要なため、糸と糸の間隔を通常の敷物より少し広くする工夫をしています。しかし、横糸のウールは、織り上がった後で起毛させるため、強く細くびっしり入れています。熟練した高い技術の持ち主のみの世界です。

織りをする当方のスタッフは、表と裏を何回もひっくり返し、横糸と横糸の間の起毛された毛を何回も開き、引っ張りながら、「こうは出来ない。起毛しながらも横糸はどこも薄い所がないなんて、なんて技術なの!」と、感心することしきり、「信じられない!」と溜息をついていました。

使い継いだ子孫は、所々、起毛させた毛を少し薄くしています。各所に地織りが見えるキリムですが、ベースのつづれ織りに修理はなく、あり得ないほどの技術に唯々、溜息が出るばかりです。



星=幸せへの願い、 眼=邪視除け

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