KJ36698、123x67cm、アメリカ、ナバホ族(ウール/ウール)

キリム長さ 120cm前後, 商品

キリムNo.: KJ36698

産地: アメリカ、ナバホ族(ウール/ウール)

寸法: 123x67cm

価格: 143,000円

KJ-36697と同じ時に手に入れた、ナバホ・インディアンの20年程たった新作の織物です。
訪ねたインディアン・リザーベーションは舗装されておらず、赤土を踏みながら織りの工房に向かいました。ある時訪れたトルコ、ムットの光景と良く似ています。

ムットはトロス山脈の中腹の標高が約2000mにある地域です。植物が少なく、織り手達が手に出来た色は、植物の根から出せる赤色です。織り手達は、工夫をしながらアースカラーと呼ばれる特長ある赤茶色を、キリムのアクセントに使い続けてきました。その色合いは、現代インテリア空間の落ち着いた雰囲気作りにピッタリであり、今でも人気あるキリムです。

緯度が近い、ムットとアリゾナ州のナバホの保留地の色調が近いのは、ごく自然な事なのです。先人達は、ムットの織り手同様、乾燥地帯の少ない植物を何年もかかり乾燥させ、表情ある赤色作りに苦心したに違いないと、赤土を眺めながら思いました。

天然のライトグレーをベース地に、天然の白、化学染料で染めた黒、ワインレッドと黄土色のキリムには、トルコのキリムと違ったシャープさとモダンさがあります。
この織り手は、若い芸術家の集まる近くのサンタフェに出かけ、創造性を磨いているに違いありません。緻密で正確な織りからは、昔のトルコの織り手に匹敵するほどの実力の持ち主の顔が見えます。

先祖が使った茜から抽出する赤色は、化学染料の赤色に変わっていました。
オレンジをほぼ含まない紫系の赤色が、キリムのシャープさにより磨きをかけています。この系統の赤色は、トルコより緯度の高いカフカス地方や、ザクロを使うイラン、もしくは動物性染料のコチニール等を使う地域が得意としています。

ほんわりした温かさを感じさせるオレンジ系の赤色と違い、シャープな血のような赤色は、大人の空間作りにモダンな色として人気があります。



星=幸せへの願い、 眼=邪視除け


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